2012年3月8日木曜日

ビオチンはどうして皮膚に良いのですか??

ビオチンはどうして皮膚に良いのですか??

血流の流れが良くなるとか、炎症がおさまるとかあるようですが、

どういうしくみで起こるのですか?



細胞のサイトカインやケミカルメディエーターの分泌に影響をあたえるのですか?







ビオチンは、もともと皮膚炎を治すことで発見されて、ビタミンHと呼ばれていました。(由来はドイツ語で皮膚を表す「Haut」の頭文字をとってビタミンH。)最近では、お肌改善薬として有名になって、女性を中心に人気が出てきています。



効能と働き

1.アトピー性皮膚炎の改善

アトピー性皮膚炎が代表的なアレルギー症状なのはご存知かと思いますが、このようなアレルギー症状はヒスタミンと呼ばれるものが原因となっています。ヒスタミンは、アミノ酸の中のヒスチジンが脱炭酸反応して生成され、ビオチンは、アトピーの原因元となるヒスチジンを排泄する効果があるといわれています。

最近では、調整粉乳を飲んでいる乳児のビオチン欠乏がアトピー性皮膚炎の原因と疑われ始め、乳児の摂取推奨量が新たに追加されました。(5μg)



2.肌の再生機能

ビオチンは、特に皮下組織の毛細血管を太くして血流を上げる能力に長けており、皮膚基底細胞の下部にある毛細血管を太くして血行を良くするといわれていて、皮膚の状態を元に戻す再生力を正常にする働きがあります。最近では、化粧クリームに配合されていて、乾燥肌やニキビの改善を行うものとして人気があります。



3.不足すると疲労感や筋肉痛を引き起こす

疲労感や筋肉痛の原因は、体内に乳酸があるからです。乳酸は、スポーツの後や、ブドウ糖のエネルギー生産の過程での燃えカスとして発生します。乳酸は肝臓でピルビン酸からオキザロ酢酸へ変化し、再びブドウ糖へ再合成されます(糖のリサイクル)。

ビオチンは、ピルビン酸からオキザロ酢酸へと変化をとげる際に働く酵素の補助的な役割を担っています。したがってビオチンが不足すると、糖のリサイクルがスムーズに進まなくなるので、疲労感や筋肉痛を引き起こしやすくなることがいわれています。



4.不足すると掌蹠膿庖症を引き起こす可能性がある

掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう)とは、手のひらや足の裏に、無数の膿疱ができる慢性炎症性疾患です。膿疱(のうほう)とは、皮膚に水分・膿(うみ)が溜まる症状です。 大変やっかいな病気の一つで、最悪のケースとして、掌蹠膿庖症が原因で関節症を引き起こす場合があります。(骨が変形し、激痛といわれています。かつて芸能人の奈美悦子さんが病気にかかり、克服しました。)この病気は、ビオチン欠乏に伴う代謝障害及び、それに連動して発生した免疫異常が原因といわれています。

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